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フィリピン入院体験談


フィリピン出張6日目にお腹を下し、39度の発熱、手足のしびれなどの症状が出たため、滞在中だったWinning English Academyの日本人スタッフ甲部さん付き添いの元、診察に向かいました。今回はジェイアイの海外保険に加入しておりましたため、Cebu Doctors' University Hospitalのジャパニーズヘルプデスクを利用いたしましたが、診察時間外でしたため、パスポートと保険証の提示や記入事項のみをその場で行い、エマージェンシールームにて診察となりました。

エマージェンシールームには私以外にも6名ほどの人が診察待ちをしており、待ち時間の間に体重や血圧、体温の測定が行われました。フィリピン出張中は語学学校の最新設備ばかりをみて生活していましたので、アナログな機械を見て発展途上の国にいることを思い出しました。日本人スタッフは不在ですが、日本語を少しだけ話すことができるフィリピン人スタッフさんもいらっしゃいました。

30分ほどの待ち時間を経て診察台と思しきベッドに連れていかれ、検尿用カップと検便用カップ2つを渡されましたが、トイレの場所を伝えられなかった上に体を起こしていられなかったので、とりあえず毛布にくるまって横になって待っていました。この時間で一番怖かったのは蚊が沢山いることでした。先客のご一家の診察が手間取ったようで1時間近く待った末、検血をされ、検尿・検便のためトイレにも連れて行ってもらいました。重症患者扱いで車いすに乗せられ、2名の看護師さんに付き添われながら、なぜかレントゲンの撮影や心電図も行われました。(車いすはいつ壊れるか少し心配になるほど揺れていました。)

一連の検査を終え、脱水症状の疑いがあるため、まずは点滴をするということになりました。検査結果が出るまで時間がかかるということでベッドで待機していましたが、甲部さんも看護師さんと一緒に診察室へ来てくださり、最初に結果が出た血液検査を元に今後の流れについて説明を受けました。血液検査で判明したのは、脱水症状とカルシウム不足でした。専門的な英語にはめっぽう知識がない私ですが、マレーシアで現役大学生の甲部さんがしっかりと質問や解説をしてくださったおかげで、スムーズに理解することができました。
お医者さんから与えられた選択肢は二つ。

①このまま朝まで点滴を行い、その後ホテルへ戻る
②現在の点滴が終わり次第、薬をもらってホテルへ戻る

甲部さんとお医者さんの話し合いの末、点滴の方が治りが早いということで、その日は入院することとなりました。

お部屋の準備が整うまで待合ベッドに寝ていることとなりましたが、その時点で病院到着から3時間以上が経過しておりました。

お部屋の準備ができたとのことで、看護師さん2名に5階の病室に車いすで連れて行ってもらいました。特に入院用の服なども渡されなかったので、そのままの恰好で眠りにつきました。この時点ですでに10時を過ぎており、ずっと付き添ってくださった甲部さんには感謝の言葉もございません。

翌日退院予定でしたが、検査の結果アメーバ赤痢ということで、入院が延長されました。ジャパニーズヘルプデスクのスタッフさんが病室まで来てくださり、だいたいの状況と保険延長についての案内をしてくださいました。

朝ごはんは午前5時ごろに運ばれてきましたが、ショウガやニンニクの効いた味が濃い食事でしたため、元々食欲の落ちていた私は食べることができませんでした。入院中の食事は揚げ物やソースがたっぷりのチキンなど健康体には嬉しいが、下痢かつ食欲のない私には食べられたものではありませんでした。



お医者さんからは月曜日までは入院確定との連絡があったため、異国の地で入院は不安だろうと空き時間を探してはWinning English Academyのフィリピン人マネージャーのHannahさんがおなかに良いバナナや生活必需品をもって病室に来てくださり、とても安心して過ごすことができました。Hannahさんが来られない日には他のフィリピン人講師も来てくださり、トイレットペーパーやウェットティッシュの差し入れをしてくださいました。バナナと水以外口にできていないことを知った際にはGrabを使って丸亀製麺のデリバリーもしてくださり、体の調子がよくなっていたため、二人でNetflixを見ながら食べました。さらに、食事事情を報告された甲部さん、青木さん、そしてオーナーのマルコムさんはWinning English Academyの台湾人シェフにおかゆを作るようお願いしてくださり、おかゆと日本のお漬物をもってお見舞いに来てくださいました。入院期間中に食べたどの食事よりもおいしく、同校のサポート力の強さが身に沁みました。


気力がなかったため、病院内のお写真はあまりございませんが、私が使用した病室は基本的に日本人留学生用のお部屋として主に使われており、主治医であったDr.Bimboが日本人留学生の担当となるそうです。何人もの看護師さんやお医者さんが数時間おき(多いと30分~1時間おき)に容体を確認(体温測定・血圧測定・心音測定・問診)しに訪問してくるため混乱はしてしまいますが、Dr.Bimboも日本語対応が可能ですので安心できる要素です。お部屋内にはトイレや洗面台はもちろんのこと、シャワー、キッチン、電子レンジ、冷蔵庫、湯沸かし器がそろっており、生活するうえで不便はございません。



点滴はトイレに行くときの少しの振動でも異常と検知してアラームが作動してしまうため、何度もナースコースを鳴らす質の悪い患者でかつ点滴をしていたため、4日間もシャワーを浴びておらず臭かったであろう私の面倒を見てくださったCebu Doctors’ University Hospitalの方々、そしてちょうど滞在していただけの私の入院生活をサポートしてくださったWinning English Academyの方々には感謝してもしきれません。

日本で病院を受診する際には問診が主で回復が見えないところでようやく検査の段階になることが多いかと思います。今回、フィリピンでは最初から素早くすべての検査をし、それに合わせた点滴や薬を処方してくださり、私個人としては日本の医療以上に満足しています。(すべては海外保険に加入していたからこそできたことですが。)

今回アメーバにより体調を崩したのは、私の胃腸が弱いからというのが主治医による見立てで、本来であればそれも完治させてから帰国してほしいと言われましたが、保険の期間との兼ね合いがあることを説明したところ、日本の医者に見せるようにと検査結果も発行してくださいました。至れり尽くせりな入院期間を過ごしました。

もし留学先で病気になって入院した場合はどうなるのか、不安な要素かと思います。私自身カナダでも何度も病院にかかったことがあるため、日本語対応は特段重要ではありませんでしたが、これから勉強!というときに日本語が通じない環境はとても不安ですよね。日本人留学生も多いフィリピンだからこそ日本語の話せるスタッフさんがいてくれることはとても安心です。特にフィリピンは現在も発展途上国なので医療機関への不安は大きいかと思いますが、設備は整っており、清潔で、お医者さんも看護師さんもとてもやさしく話しかけてくださるので体調が悪い時には我慢しすぎず、安心して受診していただければと思います。