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NEXT11の勝ち組フィリピン!?


昨今、世界経済はBRICsの低迷もあり、各国で必ずしもよい経済状況であるとは言えない状態が続いていますが、2005年にアメリカのニューヨークに本社を置く金融グループで、世界最大級の投資銀行でもある【ゴールドマン・サックス】が、BRICsに次いで将来的に大きな影響力を持つ可能性がある国として新興国11カ国を発表し、その11カ国が【NEXT11】と呼ばれるようになりました。

NEXT11はイラン、インドネシア、エジプト、韓国、トルコ、ナイジェリア、バングラデシュ、パキスタン、フィリピン、ベトナム、メキシコの11カ国となりますが、2005年のゴールドマン・サックスの発表から11年経過した現在、これらの国の経済状況はと言うと、大半の国の経済が予想を下回る水準で推移しており、例えばエジプトはクーデターや反政府デモが頻発し、国内情勢が混迷化、11カ国の中でも特に期待されていたトルコも政治的混乱が経済に深刻な影響を与え、トルコリラは対アメリカドルで過去最安値を更新するなど、金融市場も不安定となっています。

同じく期待されていたイランも諸外国の反発を無視して核開発を推し進め、アメリカやヨーロッパ連合、その他諸外国から経済制裁を課され、結果としてマイナス成長へと繋がり、イランの通貨リアルの暴落、更には急激なインフレにも繋がり、不安定な経済状況が続いています。

そんな中、アジアにあるフィリピンと韓国の2カ国は安定性を見せ、フィリピンに関しては、若くて豊富な労働力や、世界トップレベルの高い英語力を背景に海外からの投資が盛んで、フィリピン国外に出稼ぎに出ているフィリピン人労働者からフィリピンへの送金などで堅調な個人消費が進み、近年の経済成長率は非常に高い6%前後で推移しています。

2005年の期待値と現在の経済状況を比較すると、NEXT11の中でも地域ごとに経済状況の明暗がはっきりと分かれていますが上記の通り、アジア諸国(特にフィリピンと韓国)は比較的安定して高い経済成長率を維持しているので今後、更なるアジア諸国への投資が活発になることも大いに考えられます。