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語学学校の閉鎖リスクについて



2017年3月1日に、カナダ(トロント)の英語学校が突然倒産したニュースが流れました。
学校名はCORNERSTONE ACADEMIC COLLEGE、留学業界の中でも、この学校の突然の倒産は驚きとショックを隠しきれませんでした。




学校が倒産すると学生はどうなるか?

海外の学校の倒産や統廃合(経営元が変わったり、学校が合併すること)はそれほど珍しいことではありません。 日本の企業や学校との大きな違いは、事前の告知や事後対応のないまま、音信不通となってしまう場合がほとんどである点です。学生や先生がいつも通りに通学すると、入口のドアが閉まっていて、初めて倒産を知ったなどというようなことも現実的にありえます。 学校担当者やマネージャーですら学校倒産の事実を当日知るというようなケースもしばしば起こります。

そんな突然の学校の倒産の場合、学生はどうなってしまうのか?

残念ながら、倒産してしまった学校から授業料などの費用の返金は受けられないケースがほとんどです。また、学校にホームステイなどの滞在手配を依頼している場合は、金銭面だけでなく、滞在先確保の問題も発生します。多くの場合、留学生自身が、つてを頼りに自力で振り替え先を見つける、路頭に迷うといったことになってしまいます。




学校倒産の場合の救済システムは?

倒産後、非常に重要な分岐点は、その学校が救済システムを持つ学校協会に加盟しているか否かです。例えば、冒頭に紹介したトロントの語学学校CORNERSTONE ACADEMIC COLLEGEは、幸い、カナダの英語学校協会Languages Canadaに加盟していました。Languages Canadaは、加盟学校からの供託金制度を協会として持っています。なので、この学校にいた学生は、この支援制度のサポートで新たな費用負担なしで、留学を継続することが可能となります。




世界語学学校協会連盟GAELA (Global Alliance of Education and Language Associations)

上記で挙げたLanguages Canadaのように、主要な語学留学先各国(カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、フィリピン等)は、自国内に業界団体である協会を作っています。  


【English Australia】
http://www.englishaustralia.com.au

【English New Zealand】
http://www.englishnewzealand.co.nz

【Languages Canada】
http://www.languagescanada.ca

【English Philippines】
https://english-philippines.org/

GAELAは、世界各国のそれぞれの国を代表する語学学校協会の連合体です。現在、10カ国から語学学校協会で構成されており、その傘下に加盟する語学学校は約2000校に上ります。協会によって内容は変わりますが、具体的には学校施設、カリキュラム、教師などの品質基準の設定や今回紹介したような緊急時の支援体制についての取り決めなどを行っています。

下記が現在のGAELAのメンバー協会です。





安心して学べる学校の選び方

数ある学校の中から海外の学校をどのように選ぶのかは、留学希望者のニーズによってさまざまですが、下記の条件から選ぶ方がほとんどではないでしょうか。

  • 学校のロケーションや環境
  • 施設の充実度
  • カリキュラムの質
  • 講師の質
  • 国籍割合
  • コスト

実に多くの選ぶ基準があり、一つひとつの詳細を事細かに調査することは非常に困難だと思います。まして、その学校が倒産するリスク、その場合の救済システムなどを調べようにも調べ方すら分からないのが現状です。そこでひとつ、現地で後悔をしない方法を提案いたします。

GAELA加盟の語学学校協会に所属している学校から留学先を選ぶことです。

前述の通り、各協会は留学生の受け入れに対して、さまざまな活動をしており、メンバー校になるためには会費の支払いはもちろんのこと、協会が定めた入会基準をクリアしなくてはいけないため、一定の品質基準を持つ学校しかメンバーになれないのです。つまり協会のメンバー校であればある程度安心であると言えるでしょう。なにより、先ほど説明したように、Languages Canadaのような協会の加盟校であれば、なんらかの救済措置をしてもらえる点がやはり安心です。

上記の内容で、ご不明点等がございましたら、お気軽にお問い合わせください。